手洗鉢は一般的(いっぱんてき)には手水鉢(ちょうずばち)と呼ばれ、神社やお寺にお参りするときに、身を清(きよ)めるための水をためるためのものです。
この手洗鉢は本吉田(もとよしだ)の八幡宮(はちまんぐう)にあります。江戸時代の宝永(ほうえい)元年(1704)の年号が記されていることから、今から300年前ころにつくられたものであることがわかります。よく神社などで見かけるたて長のものとはちがった形のもので、台座(だいざ)の部分は正方形、手洗(てあらい)部分は4枚の花びらのように彫(ほ)られためずらしい形をしています。台座の部分には文字が彫られていて、それによると現在はない宝徳院(ほうとくいん)というお寺から八幡宮へ寄贈(きぞう)されたものであることがわかります。