この像は、江戸時代の享保(きょうほう)7年(1722)に塚越村(つかこしむら)の人々52人により作られたもので、如意輪観音(にょいりんかんのん)が彫(ほ)られています。如意輪観音は女の人を助けるとされることから、安産(あんざん)や子育ての仏様(ほとけさま)として信仰(しんこう)されてきました。このような石仏(せきぶつ)を「十九夜様(じゅうくやさま)」といい、毎月旧暦(きゅうれき…むかしのこよみ)の19日の夜に、地区の女の人が集まって、安産や子育ての無事を祈っていました。この像は塚越村の女性たちにより、昔から大切に伝えられてきたものです。