この道具は、かんぴょうの生産に使われたもので、「早むき機(はやむきき)」「機械鉋(きかいかんな)」ともいわれます。「輪切り包丁(わぎりほうちょう)」や「輪切り機(わぎりき)」で輪切りにしたフクベを回転する歯に刺し、スライド式のカンナをあて、左手で押さえながら右手でハンドルを回し外側からむきます。歯は輪切りの大きさにより大小を使い分けていました。この機械によりワタを取る必要がなくなり、種のない上下の部分も無駄(むだ)なく利用できるようになりました。輪切りを2個一度にむけるようにカンナの幅(はば)を倍にしたものや、鉄製(てつせい)の部品を使ったものもありました。これにより「手カンナ」は、ヒッコキ(ヒキガワ)と言われる輪切りが切れてしまった短いものに使われるようになりました。