この五輪塔は、現国分寺境内(げんこくぶんじけいだい)にあり、聖武天皇(しょうむてんのう)・光明皇后(こうみょうこうこうごう)・行基菩薩(ぎょうきぼさつ)をお祀(まつ)りしたといわれています。3基の五輪塔があり、いずれも大型の凝灰岩製(ぎょうかいがんせい)で、ほぼ完全な形をしています。つくられた年代は不明ですが、鎌倉時代(かまくらじだい)後期以降のものと考えられます。今から約200年前の江戸時代(えどじだい)の様子を伝える『日光道中壬生通分間延絵図(にっこうどうちゅうみぶどおりぶんげんのべえず)』には、この五輪塔が描かれています。なお、境内(けいだい)には五輪塔のかけらが数多くあることから、ほかにもたくさんの五輪塔があったと考えられます。