甲塚古墳では、前方部西側の形象埴輪列の最前列付近から大量の土器が出土しました。その土器群は、土師器坏、土師器高坏、須恵器坏、蓋、有蓋高坏、大甕、脚付長頸壺などからなります。土器はおおよそ2.5m四方の中からまとまって出土しました。土器群の中心には、土師器高坏を1列に5~7個並べ8列程度の列をつくっていて、脚部の多くは立った状態でみつかりました。また、この土師器高坏の北側と東側の列に沿って須恵器の高坏が並べられていました。これらの須恵器高坏の多くは蓋を持つもので、横に蓋が置かれた状態で出土したものもありました。坏類は高坏などに比べて細かく割れた破片で出土していて、破片も飛び散って出土していることから、意図的に割った可能性も考えられます。
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