満福寺境内の北西部にありましたが、区画整理事業に伴い現在は仮移植されています。市内では珍しい木ですが、もともと竹林の中で生育していたため、あまり枝張りはよくありません。樹高は約8m、目通り周囲1.3mで推定樹齢は約300年です。
ムクロジは本州中部・南部・四国・九州などの山林に生え、高くそびえる落葉高木で人家にも植えられています。葉は大形で柄を持ち、羽状複葉です。夏に枝の先に大きな円錐花序をつけ多くの淡緑色の小さな花をつけます。ムクロジの熟した果実は果皮につやのある黄褐色の半透明になり中に黒い種子1個を含んでいます。種子は堅くよく弾むので正月の羽根つきの羽根の球に利用されました。また、果皮には多量のサポニンを含むことから、水を泡立てる働きがあり、洗濯などに利用されてきました。