この五輪塔は現国分寺境内にある3基の大型の凝灰岩製の五輪塔です。一説によると聖武天皇・光明皇后・行基菩薩を祀ったといわれます。ほぼ完全な形をしていますが、風化により表面の磨耗が激しいことから、造られた年代は不明ですが、鎌倉時代後期以降のものと考えられます。19世紀はじめの様子を伝える『日光道中壬生通分間延絵図』には、この五輪塔が描かれています。なお、境内には五輪塔の残欠が数多くみられることから、かつては、数多くの五輪塔があったと考えられます。