この俳諧碑は、文化4年(1807)に造立された句碑で、小金井宿の蔵田屋の跡地に立っています。碑の一面には慈眼寺30世住職宜照のものと思われる漢詩と俳諧4句が、もう一面には江戸の談林俳諧7世の谷素外による「名月と花も紅葉もある夜かな」の句と、地元の12人による俳諧が刻まれています。両面に刻まれたすべての俳諧に「月」が読み込まれている点で共通しています。
この碑から、小金井宿には俳諧を行う人々の集まりが形成されており、慈眼寺の住職を中心にたびたび集会が開かれていたことをうかがい知ることができます。