現在、道金林遺跡で発掘調査を実施していますが、前回落とし穴を紹介しましたが、今回は以下の写真の遺構について紹介します。
いずれも用途は同じもので、タイトルのとおり当時の人々の生活には欠かせないものです。
正解は井戸跡です。
上の写真が古代の井戸、下の写真が中世の井戸です。古代の井戸は1段掘り下げた後に中心部分を直径50~60cm程度の円形に深く掘り下げているのに対し、中世の井戸は上面が直径1.5m程度の円形で底部が多少狭くなる程度に掘られています。道金林遺跡では合計17本の井戸が確認されましたが、いずれも深さが2~3m程度で、一般的な井戸よりも浅くなっています。
井戸の内部の写真ですが、「水がないのなぜ井戸なんだ」と思いますが、よく見ると底部や側面に茶色になっています。これは地下水に含まれていた鉄分が付着したもので、当時は地下水位が現在よりも高く、井戸として十分使用することができたことを示しています。
道金林遺跡からは17本もの井戸が確認されていますが、集落の規模からすると過剰?ともいえる数です。いかに必要なものとはいえ、どうしてそこまで多くの井戸を掘ったのでしょうか・・・
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